「はい。食べなさーい。」 あたしの手に、アルミホイルの丸い塊を押し込んだ。 「…あの。これは…?」 手の中を見つめるあたしに、 「一緒に食べようと思ってさ。作ってきたんだよ。不格好だけど、ないよりはマシでしょ?」 ほら。ツキトに促されて、アルミホイルの包みを開けると、出て来たのは、 「ツキト特製、わかめ鮭おにぎり。中の鮭はマヨネーズで和えてあるんだよ。」 はい。一緒にいただきます。 丁寧にあたしの横で手を合わせた、ツキト。 .