☆甲斐視点☆


愛莉亜・・・。

ん?俺・・・どうしたんだっけ?

そうだ!!俺確か、階段から落ちそうになってた愛莉亜を抱きしめて一緒に落ちちゃったんだよな?
で、意識があるって言う事は俺達生きてるんだよな?

はぁぁ~~~よかった~~~!!
落ちる瞬間、死ぬんじゃないかと少し思った俺。
マジで死ななくてよかったぁ~~~!!

でも落ちたのに何で体は何ともないんだ?
普通は、どこかしらは痛くなるはずだよな?
まぁいっか。命は助かったんだしな!!
ん?そうだ・・・愛莉亜はどこなんだ?

そして俺は部屋を見回して愛莉亜を探した。
愛莉亜がいない!
って言うか、ここどこなんだ?
保健室かと思ったけど、そうじゃないし。
こんな部屋しらないしな。
何かTVや映画とかで見るような、豪華な屋敷みたいな感じなんだ!!

しかも俺の着てる服もこれまたおかしい。
何か王子みたいな感じ?
ほら劇とかで見るあんな感じの服。
コスプレしてる気分になるし。
そんなアホな事を考えてたら、ガチャっとドアの開く音が聞こえた。

ん?誰だ?

「カイ王子、お目覚めになられましたか!!」

ん?俺王子なんかじゃないぞ?
って言うか、裕也じゃないか。
しかもなんで敬語なんだ?

「おい裕也、お前なんかおかしいぞ!」

「はぃ?私はおかしくなどありませんが。王子どうかなされましたか?」

「俺王子じゃないんだけど」

「何を仰っているんですか!!あなたはブルーハート王国の王子じゃありませんか!」

はぁぁ?ブルーハート王国の王子だって?この俺が?
しかも、国の名前もダサいし。

「だから、王子じゃないって言ってるだろ?裕也頭おかしくなったんじゃね~の?」

「おかしいのはカイ王子のほうです!!!」

コンコン。

「一体どうしたんだ?部屋の外まで声が聞こえていたぞ」

あっ!!父さんだ!!!
何か父さんも変な格好してるな。
まぁいっか、今は気にしないでおこう。
とにかく父さんに話さないとな。

「父さん・・・裕也がおかしいんだよ!!!」

「いえ陛下、王子の様子がおかしいんですが」

「そう言われれば、そうだな」

「おっ!!父さん、のみこみ早い!!」

「カイお前どうしたんだ?父さんじゃなく父上と呼んでたじゃないか!!」