「あっ、おはよ〜亜莉沙。今日も夜野くんと一緒だ?」
「おはよう、芽衣」
教室に着くと、友達である立川芽衣がにやにやしながら近づいてきた。
いつもの事なので、もう特に何も思わない。
「夜野くん、それおにぎり?」
芽衣は湊月が手に持っているおにぎりに注目し、目を輝かせる。
「そうだけど」
湊月は素っ気なく返事するけど、芽衣は気にせず話し続けていく。
「めっちゃ美味しそう…!私今日朝ごはん食べ忘れちゃってさ…1口ちょーだ」
「だめ、無理」
食い気味で拒否して、芽衣をジロっと睨む湊月はほんとに普段と大違い。
私にはあんなに話してくるくせに、他の人や興味ない人にはほとんど話さないか無視。



