あの瞬間キミに恋した

マ・・・マリ?これのどこをどう取って仲良いとか思えるのよ?
どうみても、最悪な仲じゃないのよぉ。
マリのその言葉に、さらに泣きたくなる私だった。

「ところで・・・」と櫂斗が話し始めた。

「俺、また前の家に住む事になったから これから、よろしくなぁ~~紗羅」と櫂斗が含みのある笑顔で言った。

え?何だって?また、あの家に住むって?
って事は、また仲良くしなきゃ行けないって事ぉ?
イヤだ~~!!櫂斗とは仲良く出来そうにないよ。

「紗羅早く帰るぞ!!」と突然櫂斗に言われる。

「は?何で私が櫂斗と帰らないといけないのよ!!」

「だって紗羅のおばさんに櫂斗君これからは登下校、紗羅としてね~~お願いよ~~って頼まれたんだよ」と櫂斗が呆れたように言った。

お・お母さん・・・何でそんな余計な事頼んだのよぉ!最悪だよ。

そんな事を思ってるとマリが小声で話しかけてきた。

「紗羅一緒に帰ったら?櫂斗君の事好きなんでしょ?」

な・なんかマリ、激し~~く勘違いをしちゃってるみたいだ。
ちゃんと違うって伝えないと。

「は?な・・・何で私が櫂斗の事を好きなのよ!!」

「え?ずっと、そうだと思ってたんだけど?違うの?」

「違うよ!確かに昔は櫂斗の事好きだったけど・・・今は違うから、誤解しないでよね」とマリに必死に言った。

「え~~本当に?怪しいなぁ~でも・・・まぁいいや。紗羅がそこまで言うんなら信じるよ」

「マリありがと~」と私は笑顔で言った。

よかった。どうやら誤解は解けたみたい・・・たぶんね。

「私はマリと一緒に帰るし、櫂斗は1人で帰りなよ」

「いいわよ!!私は1人で帰れるから。櫂斗君紗羅の事よろしくね~~」

マリの裏切り者ぉ~~~。信じるって言ったのに。

「じゃあ、またあしたね。七瀬さん、おい!!紗羅早く帰るぞ!!」

「わっわかったわよ!!!」