その日の夜、私は妹の部屋にいた。



 時刻は午前二時の丑三つ時。

 カーテンを開いたままの部屋は、月明かりが差し込んでる。


 目の前には、ベッドの上で気持ちよさそうに眠る妹の姿。

 スヤスヤと可愛らしい天使のような顔で就寝中。


 幼少の頃は、姉妹で喧嘩をしても夜は同じ布団で抱き合うように寝ていた。

 妹の寝顔を見て、姉の私が癒されてたのも小学生まで。

 お互い、中学生になった頃から擦れ違いが多くなってきたよね。


 愛くるしい寝顔を見るのが好きだったけど……

 今の私には、妹に対する憎しみしかない。



「もう、アンタなんか……」



 私は、静かに眠る妹の首に両手を回す。

 そして、渾身の力を込めながら締め付けた。



 憎しみと怨みを込めて、力強く……