「ということで、昨日のはNGです。」
「えっ?」
「あのシチュエ-ションじゃ、私、お返事できません。もう1度、心を込めてお願いします。」
そう言うと、私は秀から身体を離し、彼と向き合った。見つめ合う私たち、そして1つ大きく息をすると、私の目を真っすぐに見て、秀は言った。
「京香、俺はお前が好きだ。今までも親しい間柄だったけど、これからは・・・それとは違う、もっと近しい関係になろう。ずっとお前と一緒にいたいんだ。だから・・・俺と付き合ってください。」
その言葉を聞いた私はコクンと1つ頷くと
「ありがとう、そのあなたの気持ち、とっても嬉しいです。これから改めて、よろしくお願いします。」
そう言って、私は彼の身体に吸い寄せられるように、身を委ねる。そんな私をしっかり抱きしめてくれた秀。
「ありがとう。でも本当に俺でいいのか?とりあえず妥協か?」
「バカ、そんなわけないでしょ?『京香の帰る場所は俺が用意する。』そんなカッコいいこと言ってくれたって知ったら、惚れるしかないじゃん。」
そう答えた私に
「えっ、なんでそれを?」
驚いて聞き返す秀に
「さぁ?」
そう答えて、私は笑う。
「でもね、本当に嬉しかったよ。だから、そのお言葉に甘えさせてもらう。私、東京に出るの止めたから。」
「いいのか?」
「うん、マーティも阿久津教授もそれでいいって言ってくれたから。東京にいなくても、絵は描けるし、コンク-ルにも応募できる。仕事もたぶん大丈夫だから・・・。秀、ありがとうね。」
「えっ?」
「私は欲張りだから、好きな人と絵と両方を手に入れる、それが私の夢だった。それは1度は諦めたことだったけど、秀のお陰で、私はまたその夢を追いかけ、実現することが出来るようになった。感謝してる。」
「京香・・・。」
そして私たちは見つめ合う。秀の唇が近付いて来る、それを待ち受ける私はそっと瞳を閉じる。初めて重ね合った幼なじみの唇は、イメ-ジよりもとても柔らかくて、甘かった。
やがて唇が離れ、その余韻に浸りながら、私たちはまた、お互いを見つめる。
「さぁ、これからどうする?」
そう尋ねて来た秀に
「ずっと一緒にいたい。ただ、それだけ。」
私は甘えるように答えた。
「わかった、そうしよう。今日はイブ、今夜、この日に一緒にいる権利を、たった今、俺達は手に入れた。一生忘れない、大切な夜にしよう。」
「うん。」
秀の言葉に頷いた私。見つめ合って、微笑み合って、そして手を繋いで、私たちはまた幻想的な景色を寄り添って眺める。
私たちの聖なる夜は、始まったばっかり・・・。
END
「えっ?」
「あのシチュエ-ションじゃ、私、お返事できません。もう1度、心を込めてお願いします。」
そう言うと、私は秀から身体を離し、彼と向き合った。見つめ合う私たち、そして1つ大きく息をすると、私の目を真っすぐに見て、秀は言った。
「京香、俺はお前が好きだ。今までも親しい間柄だったけど、これからは・・・それとは違う、もっと近しい関係になろう。ずっとお前と一緒にいたいんだ。だから・・・俺と付き合ってください。」
その言葉を聞いた私はコクンと1つ頷くと
「ありがとう、そのあなたの気持ち、とっても嬉しいです。これから改めて、よろしくお願いします。」
そう言って、私は彼の身体に吸い寄せられるように、身を委ねる。そんな私をしっかり抱きしめてくれた秀。
「ありがとう。でも本当に俺でいいのか?とりあえず妥協か?」
「バカ、そんなわけないでしょ?『京香の帰る場所は俺が用意する。』そんなカッコいいこと言ってくれたって知ったら、惚れるしかないじゃん。」
そう答えた私に
「えっ、なんでそれを?」
驚いて聞き返す秀に
「さぁ?」
そう答えて、私は笑う。
「でもね、本当に嬉しかったよ。だから、そのお言葉に甘えさせてもらう。私、東京に出るの止めたから。」
「いいのか?」
「うん、マーティも阿久津教授もそれでいいって言ってくれたから。東京にいなくても、絵は描けるし、コンク-ルにも応募できる。仕事もたぶん大丈夫だから・・・。秀、ありがとうね。」
「えっ?」
「私は欲張りだから、好きな人と絵と両方を手に入れる、それが私の夢だった。それは1度は諦めたことだったけど、秀のお陰で、私はまたその夢を追いかけ、実現することが出来るようになった。感謝してる。」
「京香・・・。」
そして私たちは見つめ合う。秀の唇が近付いて来る、それを待ち受ける私はそっと瞳を閉じる。初めて重ね合った幼なじみの唇は、イメ-ジよりもとても柔らかくて、甘かった。
やがて唇が離れ、その余韻に浸りながら、私たちはまた、お互いを見つめる。
「さぁ、これからどうする?」
そう尋ねて来た秀に
「ずっと一緒にいたい。ただ、それだけ。」
私は甘えるように答えた。
「わかった、そうしよう。今日はイブ、今夜、この日に一緒にいる権利を、たった今、俺達は手に入れた。一生忘れない、大切な夜にしよう。」
「うん。」
秀の言葉に頷いた私。見つめ合って、微笑み合って、そして手を繋いで、私たちはまた幻想的な景色を寄り添って眺める。
私たちの聖なる夜は、始まったばっかり・・・。
END


