ただ1人の皇女様

「ねぇ!エマっ!」



「なんでございましょう?」


シーツを変えていたエマは手を止め私の方を見た。



「わたしのママのことしってる...?」



そう言うとエマは目を少し開いた



まさかそんな質問してくるとは思ってなかったよね...



でもエマはすぐに笑顔に戻り私の前まで来て膝をつき手を握った。



「姫様のお母様は隣国の公爵令嬢であらせられました。名前はヴィーナス・ド・ルチア・ヴィオレット様です。」



そしてエマはママとパパについて話してくれた。



パパは最初隣国の王女様と婚約する予定だった。だけど頑なに婚約しなかった、世間では陛下は女嫌いだ。人を愛すことが出来ない人。



そう言われていた



だけどパパが隣国のパーティーに参加した日ママと出会った。



ふんわりと揺れるピンクの髪に空のように明るい瞳。間違いなくこの王国一番の美女だった。



「私はヴィーナス様の専属メイドでした。」



その日ヴィーナスは明るい空の瞳を細めて涙を流していた。



その時丁度パパが現れた