「そういえば、こんな堂々としてて大丈夫なの?」
「何が?」
「有名人だから、変装とか?」
「バンドで変装してるから、バレない。」
「確かに、ちょっと違うもんね。」
「うん。」

海に到着した。夏の初めなので、まだ人気も少なく、気持ちいい風が吹いてきた。
「作曲のために来たんだよね?私、いないほうがいい?」
「いや、それじゃあ、意味ない。」
「そうなんだ。」
楽譜とギターをを持って、スラスラ書いていた。
「ベースなのにギター?」
「作曲の時だけね。」
「へー。」

1時間くらい座っていた。私は時々立ったり、海の近くまでいってみたりしていた。
「よし、海鮮食べに行こう。」
「うん。お腹空いた。」
「ごめんね。」
「全然いいよ。」