そう、葵は続けた。
妹が囚われの街の本屋さんに行っていたとき、運悪く夜になってしまい、たまたま通りかかった不良たちに危うく襲われそうになった。
そこを、現紅蓮の副総長である奏多くんが助けてくれたらしい。
だけどお礼をいう機会もなく、時間だけが過ぎてしまったと。
そんなことがあったんだ…。
わたし、葵のこと何も知らなかった。
「お願い。会ってお礼を言うだけだから。ついてきてほしい…!」
今までは理由もなく断ってきたけど、今回ばかりは行かないわけにはいかない。
「うん…いいよ」
親友の頼みだもん。
断れるわけがない。
こうして、急遽、今日の放課後に行くことになった。
もちろん、誰にも内緒で。
ゆーくんにも。



