甘いキスをわたしに堕として。

「それが…囚われの街にあるみたい」



「囚われの街…か」



葵のことだからそうなんだろうと思っていた。



断ろうと、口を開きかけたとき_



ガバッ

葵が私の手を握ってきた。



「お願い!ちょっとでいいから行ってみたいの…っ!」



葵…。
スッと手を解き、目線を合わせる。




「なんで、そこまであの街にこだわるの?」



そう聞くと、いつもとは打って変わって目を伏せて語り始めた。



「……実は、わたしの妹が前にそこで〝紅蓮〟ていう暴走族の人達に助けてもらったんだよね」