甘いキスをわたしに堕として。

「っち、近いよ…!」


プイっと顔を逸らそうとしても、簡単に捕まってしまう。



「なに逃げてんの。俺の部屋に来たってことは承知の上だろ?」


「な、にを?」


「分かってるくせに、とぼけんだ?へぇ」



グイっとさっきよりも顔を近づけてくる。



ドキンドキン

心臓が飛び出そうなほど高鳴る。


下手したら、朱里にも聞こえちゃうんじゃないかってぐらい。



「…顔真っ赤じゃん。かわいーとこあんね、お前」



ぶわっ

一気に顔に熱が集中する。