甘いキスをわたしに堕として。

ううん、気のせい気のせい。



自分の気持ちには振り返らず、何も気づいていないフリをした。



肩を並べながら歩いてみて気づいたけど、朱里ってすっごく背が高い。


私より圧倒的に高くて、たぶんきっと、175は超えてるんだと思う。



わたしは155ぐらいだから20センチも差があるんだよね。




そんなことを考えていると、目の前に大きい建物が現れた。



見た目は黒で一見閑静だけど、紅い龍と白い炎が印象的な建物。





「ここが俺たちの倉庫。まぁ頭カラフルな奴多いーけど、良い奴らだからそこは分かってやって」



頭カラフル…??

想像できなかったけど、「うん」とだけ返事をして中へ入った。