甘いキスをわたしに堕として。

「…はい。わたしのお兄ちゃんは春樹です」



やっと…やっと見つけた。


もう無理かもって諦めてたけど、よかった。



「そうか…俺たちずっと春樹さんの妹を探してたんだ。見つけられて良かった」



私のこと、探してくれてたんだ。


でも不思議。


こうやってたまたま、偶然あっちゃうんだから。



運命の糸って本当に不思議だと思う。



気づかない間に勝手に引き寄せられて、また離れて_今度は結ばれる。




「俺のことは朱里って呼び捨てでいーから。あ、敬語も禁止だからな?」



「え。それはちょっと…」