甘いキスをわたしに堕として。


同時にふわっと優しく微笑んだ彼。




その表情が脳裏から離れることはなかったー…。







「そういえば、おまえの名前は?」


どうやら“倉庫”という場所に向かっている途中、そんなことを聞いてきた。



「…四ノ宮藍、です」



「………藍?っ春樹さんの妹か?」



ハッとするように私をみる。




やっぱり。


この人はお兄ちゃんが毎晩行ってた「紅蓮」の人なんだ。