同時にふわっと優しく微笑んだ彼。 その表情が脳裏から離れることはなかったー…。 ♢ 「そういえば、おまえの名前は?」 どうやら“倉庫”という場所に向かっている途中、そんなことを聞いてきた。 「…四ノ宮藍、です」 「………藍?っ春樹さんの妹か?」 ハッとするように私をみる。 やっぱり。 この人はお兄ちゃんが毎晩行ってた「紅蓮」の人なんだ。