「だからもう朱里にも会わないし、紅蓮にもいかない」


「…ああ」



「今までありがとう。…ごめんね」



大好きだったよ。



溢れ出そうになる涙を必死に我慢する。



冷たい風がわたしたちを包むたび、本当に最後なんだと痛感。



今すぐ朱里を抱きしめたい。


だって、背中が寂しそうなんだもん。



「送っていく」



「大丈夫。バスで帰るから」