甘いキスをわたしに堕として。

ドンッ


すれ違いさまに勢いよく肩がぶつかった。



「いってぇな」


「っす、すいませ…」


柄の悪いヤンキーだった。

目つきが悪く、私を睨みまくってくる。


ザザっと初めてココに来た日の出来事が脳裏に浮かぶ。



っこういうのフラッシュバックっていうんだっけ。


あの時の人とは違うけど、やっぱり怖い。



「どこみて歩いてんだよっ!」



グイっと私の髪の毛を掴む。



「っいた…!は、離してっ」



痛みによって涙が自然に溢れ出てくる。



〜っやだ。
誰か、誰か助けてよ…!