甘いキスをわたしに堕として。

「それから朱里は〝私を守れるように〟ってこの街に入ったわけ。だからあんたを助けるためじゃないし、境遇が似てるから助けてあげただけだから」



「勘違いしないで」って釘付けられた気がした。



2人が昔どんなふうに、どんな想いを持っていたかは正直言ってわからない。



もしかしたらそういう関係だったのかもしれないし、守る存在ほど大切だったのかもしれない。



朱里があの日私を助けたのは、きっと美玲さんみたいにならないようにっていう意味もあると思う。



だからこそ…
もうあそこには私の居場所はない。



「聞いて_「もう、紅蓮のみんなには会いません」



美玲さんの言葉を遮って言う。