甘いキスをわたしに堕として。

「っあ、ありがとうございます」



「怪我は…なさそうだな。悪りぃな、あいつら前に俺たちのシマで暴れた奴らなんだよ」



そうなんだ。

っていっても全く言ってる意味がわからないんだけど…。



改めてお礼を言おうと、立ちあがろうとするも脚がガクガクして立ち上がれない。



っ、あれ、おかしい。



さっきの恐怖からか、上手く脚に力が入らない。



「はぁ」という深いため息が頭上で聞こえた後、ふわっと身体が浮いた。




目線は一気に高くなり、すぐ横には男の人の顔が。


いわゆる、お姫様抱っこ。