縄跳びか、鬼ごっこか。


楽しい遊びはたくさんある。


ワクワクした気分で公園に入っていくと、すでに直人が来ていた。


直人はブランコに座り、こがずにジッと地面を見つめている。


眉間にシワを寄せて難しそうな表情をしているので、セナと美聡は目を見交わせた。


「今日の直人、やっぱりなにか変だよね? どうする、声、かける」


セナが美聡の腕を掴んで小声で聞く。


「声かけなきゃ意味ないでしょ」


美聡は直人の様子を気にしつつも、いつものように近づいて行った。


セナもその後に続く。


「直人」


美聡の声に直人はビクリと肩をはねさせて顔を上げた。


その顔が青ざめていてセナは驚いてしまった。


「どうしたの、顔が青いよ?」


「あぁ……大丈夫だよ」


直人はそう答えると誰にでもわかるような、無理をした笑顔を2人へ向けた。


「あの、気にしなくていいと思うよ」