やっぱり、友達は沢山作ったほうがいいよなぁ。


その考えに戻ったとき、ノック音が聞こえてきて母親が部屋に入ってきた。


「浩、悪いんだけど牛乳が切れちゃったの、買いに行ってくれない?」


言いながら財布を手渡してくる。


開けられたドアの向こうからは夕飯の匂いがしてきているから、手が放せないんだろう。


「わかった、行ってくるよ」


牛乳は浩も毎朝飲んでいるものなので、素直にうなづいたのだった。