☆☆☆

「殺してやる!」


「ギャア!!」


実の隣に座っていた和輝が青い顔をしてベンチから転げ落ちた。


実は話終えた瞬間、『殺してやる!』と叫びながら和輝の頭に偽物のナイフを突き立てたのだ。


この演出は家に戻ってから自分で考えたものだった。


おもちゃのナイフを突き立てられて和輝は涙目になっているが、実は呆然としていた。


話終えたとき、実の頭は真っ白になっていた。


シンと静まり返っている7人。


あれ?


俺、今話し終えたよな?


ちゃんと話せたのか?


わからなくて周囲を見回す。