マジかよ、俺のせい?

そんな矢先、俺は親父に呼ばれた。

「翔、お前、またアメリカに行ってくれないか」

「どう言う事だよ」

「アメリカの支社が人手不足で、お前に戻って欲しいとのことだ」
アメリカ、このままじゃ、静香と会えなくなる。

でも、静香にとって、俺はいない方がいい存在なのかもしれない。

俺は親父に言われた通り、アメリカに渡米した。

いつ、帰って来られるかわからない。

でも、俺は静香を諦めてはいなかった。

月曜日、私は出社すると、辞令が張り出されていた。

『経理部 真壁 翔 この度アメリカ支社の勤務を命ずる』

えっ?アメリカ、真壁くんアメリカに行っちゃったの?

私のせい?どうしよう。

「あのう、本郷部長、真壁くんの辞令なんですが、もう、アメリカに行ってしまったんでしょうか」

「ああ、先週末に渡米したよ」

「そうですか、私、謝りたかったんですが、突き飛ばしてしまったんで」

「そうか、真壁のアドレス預かっているんだが、渡してくださいと言っていたぞ」