そして、大きな顔が人のよさそうな笑みを浮かべていた。


スキンヘッドが太陽の光を浴びて輝き、とても眩しい。


「やぁ。このサンダル、もしかして君のかい?」


海坊主が右手に持っていたブルーのサンダルを見せてきた。


それはまさに岬くんのサンダルで間違いなかった。


「僕の!!」


途端に香織から手を離し、男性からサンダルを受け取る岬くん。


「ははっ。やっぱりそうか。さっきそこで泳いでいたら流れてきたんだよ。君たちがサンダルの話をしているのが聞こえてきたから、もしやと思ってね」


おおきなお腹をゆすってそう言う男性。