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岬くんが海坊主を見たという場所は波打ち際だった。
周囲には目だってなにかがあるわけでもなく、幽霊、化け物、はたまた妖怪が出てくるような物々しい雰囲気もない。
岬くんにもそれが伝わったようで、香織の手をにぎる力が強くなった。
「僕、嘘はついてないよ?」
不安そうな声で言われて、香織は微笑みかける。
「嘘だなんて思ってないよ」
岬くんの頭をなでたときだった。
バサッと波をかきわける音が聞こえてきたかと思うと岬くんが大きな声で「あれ!!」と、叫んだ。
すぐに視線を向けると、そこには海から這い上がってくる海坊主が……!ではなくて、大きなスキンヘッドの男性がいた。
男性はとても上手に平泳ぎをしていて、丸い頭が海面に出たり入ったりしている。
岬くんが海坊主を見たという場所は波打ち際だった。
周囲には目だってなにかがあるわけでもなく、幽霊、化け物、はたまた妖怪が出てくるような物々しい雰囲気もない。
岬くんにもそれが伝わったようで、香織の手をにぎる力が強くなった。
「僕、嘘はついてないよ?」
不安そうな声で言われて、香織は微笑みかける。
「嘘だなんて思ってないよ」
岬くんの頭をなでたときだった。
バサッと波をかきわける音が聞こえてきたかと思うと岬くんが大きな声で「あれ!!」と、叫んだ。
すぐに視線を向けると、そこには海から這い上がってくる海坊主が……!ではなくて、大きなスキンヘッドの男性がいた。
男性はとても上手に平泳ぎをしていて、丸い頭が海面に出たり入ったりしている。



