「どこに行くの?」


「子供だけで考えてもわかんないから、大人に聞きに行くの」


そうしてやってきたのは休憩中のキッチンカーだ。


「藤田さん、ちょっといいですか?」


運転席でお惣菜クレープをかじっていた藤田さんに声をかける。


「化け物?」


藤田さんは香織と岬くんにイチゴのクレープを差し出しながら聞いた。


「そうです」


真剣な表情でうなづく香織。


「うわぁいありがとう!」