香織は驚いて声をあげてしまった。



せっかくみんなを驚かそうと思っていたのに。


そう思ったが、こんなことになって口に出せることじゃなかった。


「だからほら、早く乗って」


香織はそっと父親の背中に乗った。


こうしておんぶされるのは久しぶりなことだし、みんなの前だから少し恥ずかしい。


「香織ちゃん」