それはまるで二人の再会を祝福しているように見えて、香織の胸はギュウッと締め付けられた。


息苦しさを感じて香織はよろよろとキッチンカーを出る。


藤田さん、探していた人に出会えたんだ。


よかった。


これで藤田さんはいつでも笑顔になってくれるはずだ。


うつむくと白い生地に朝顔の浴衣が見える。


さっきの女性に比べればなんて子供っぽいデザインなんだろう。


急に自分が幼い子供であることを思い知らされた気分になり、香織の顔が赤く染まる。


私はまだ小学4年生だ。


それなのに名探偵だなんて思い込んで、恥ずかしい。


本当に恥ずかしいのはそのせいではなかったけれど、自分の感情をなんと呼ぶのかわからなくて、香織は名探偵であることを恥じるしかなかった。