だから今度は、私がきみを救う番




「いいね、それ」

「だろ!?」



原くんにつられて、自然と笑みがこぼれる。

そうだ。もうすぐ夏休みなんだ。



お母さんがいなくなってから、うちの中は空気が張り詰めてて。

一秒だってうちにいたくないって思ってるのに。

夏休みなんか、無くなっちゃえって。そう思ってたのに。



原くんの一言で、夏休みが一気に楽しみになってくる。



「夏休み、いっぱい遊ぼうな」

「うん」