ひまわりが枯れるとき、ライオンは…

「檜山さんこれ、落としてたよ。」

「あ、ありがとう…。」

授業後、俺は檜山さんに手帳を返した。

「表紙に貼ってあるプリクラ見ちゃったんだけど…この男の人って高野さんのお兄さん?」

「そうだよ。私と陽葵李がプリクラ撮ってたら邪魔してきたの。」

「そうなんだ。」

「面白い人だったからね、陽葵李のお兄さん。あと、陽葵李に似て優しかった。」

『六花ー!教室戻るよー!』

「はーい! じゃあね、獅子谷。」

「うん。」

やっぱり、高野さんのお兄さんだった。

変顔をしてるし加工も入ってるからどんな顔かはわからないけど、陽葵李さんに似て、優しい顔なんだろう。

勉強が得意だったり、優しかったり、面白かったり、高野さんのお兄さんはハルマくんに似ている部分がある。

どうして、そういう人ばかり死んでしまうのだろう。

…おかしいよ。