ひまわりが枯れるとき、ライオンは…

「それで、旅行代いらないって?!陽葵李さんかっけーな。」

「渡したんだけど、受け取ってもらえなかったんだよ。目的のために貯めたお金だから、使わなきゃ意味ないって言われて。」

今、俺は海人の家にお邪魔している。

勉強を教えるのと今回の旅行の報告をしろと呼び出されたのだ。

「そっかあ。俺だったらもらうけどな。なんなら請求する。笑」

「それが普通だと思う。」

「ホテル泊まったんだろ?どうだった?」

「どうもこうも、特に何もないよ。」

「まじかよ……優、よく耐えられたよな。俺だったら多分無理。」

「だから、そういうんじゃないって。変なこと言うのやめて。」

「わりぃ、わりぃ。だとしてもお前らの関係って独特だよな。付き合ってないんだろ?」

「そうだよ。」

「でもって、好きでもないんだろ?」

「うん。」

「優と日葵李さんってなんなんだろうな。」

確かに、俺と高野さんの関係ってなんなんだろう。

「よし、海人、勉強するよ。」

「えー、もうちょっと話そうよー。」

「だめ。休み明けもテストあるんだから対策しないと。」

「はーい。頑張るから、終わったらラーメン食いに行こうな。」

「わかった。笑」