珈琲と花の香りの君





ただ一つ、気になることがあるとすれば、さっきから俺の尻ポケットでふるえ続ける、携帯だ。




俺の腕に手をかけて、きゅっとシャツの裾を握る珠利ちゃん。



いやいやいやいや、こんなことされちゃ、やばいよ俺!!



珠利ちゃんは、俺を見つめ続けている。



辺りには、人通りがなくて、俺と珠利ちゃんだけ。



2人の影が、夕陽の淡い光に寄り添うように重なって、長く延びて見えた。



今、決めないでいつ決めるんだ!俺?!