「だめ、だよ」
胸に触れる直前で律くんの手がとまる。
「理央に何か言われた? 」
律くんを拒んでしまったのは、理央の言葉が引っかかったからだ。
けど、理央を避けている今、理央の言葉のせいで律くんを拒否するのは違う気がしてうつむくしかなかった。
無言を肯定と受け取ったのかはわからないけど、「愛乃が嫌なら、しないよ」と、律くんは制服を整えてくれた。ボタンを閉めるときに触れた指先に体がびくっと反応してしまった。
律くんにばれていないといいけど。
律くんはそれに気づいたのか、私の頬に口づけをした。
少し顔を傾ければ、唇にされていたかもしれない距離だった。首筋にたくさんキスされても、唇への一回だけのキスのほうが脳裏に焼き付いて離れない。律くんにたくさんキスされても、理央のキスは上書きされなくて。律くんにされればされるほど、理央とのキスを思い出してしまう。
「ねえ、律くん」
恐る恐る聞いてみる。
胸に触れる直前で律くんの手がとまる。
「理央に何か言われた? 」
律くんを拒んでしまったのは、理央の言葉が引っかかったからだ。
けど、理央を避けている今、理央の言葉のせいで律くんを拒否するのは違う気がしてうつむくしかなかった。
無言を肯定と受け取ったのかはわからないけど、「愛乃が嫌なら、しないよ」と、律くんは制服を整えてくれた。ボタンを閉めるときに触れた指先に体がびくっと反応してしまった。
律くんにばれていないといいけど。
律くんはそれに気づいたのか、私の頬に口づけをした。
少し顔を傾ければ、唇にされていたかもしれない距離だった。首筋にたくさんキスされても、唇への一回だけのキスのほうが脳裏に焼き付いて離れない。律くんにたくさんキスされても、理央のキスは上書きされなくて。律くんにされればされるほど、理央とのキスを思い出してしまう。
「ねえ、律くん」
恐る恐る聞いてみる。


