二人の幼なじみに愛されてます

「律くんと手つなぐの久しぶりだね」



「これからも手つないで学校行こうか」



「えー、恥ずかしいよ」



三人で手をつながなくなったのは中学に入ってからだった。



「今は恥ずかしくないの? 」



繋がれた手に少し力が加わった。



「高校生にもなって三人で手つなぐのはさすがに恥ずかしいかな」



「そういう意味じゃないんだけど」と小さくつぶやく律くん。



「でも、理央はそもそもつないでくれないね」



「理央ともつなぎたい? 」



自分で言っておいてなんだが、律くんに改めてフラれると答えられないよ。

理央の顔が浮かんできて、今の理央とは手なんかつなげないと思いなおす。

「むりむり」と大きく首を横に振った。



「はは、そっか」



律くんは笑って続けた。