二人の幼なじみに愛されてます

扉をノックする音が聞こえて、返事をする前に開かれた扉から顔を出したのは律くんだった。



「来ちゃった」



呼んでないんだけど。

私は学校でも家でも一人で勉強できないのかもしれない。



「弟たちの友達が来てて、騒がしいから愛乃のとこに避難させて」



それだったらしかたないよね。



「いいけど、勉強するんだからね」



こないだみたいに、流されないようにしないと。

私は自分の勉強机でして、律くんにはローテーブルを使ってもらう。

一緒にローテーブルで勉強してもいいけど、近くにいたら律くんに何されるかわかんないから。

私が自分の机で勉強することに律くんは何も言ってこなかった。

素直にローテーブルで勉強し始めた。

本当に邪魔しに来たわけではないみたい。よかった、これでしっかり勉強できそう。

そして、集中して勉強できたのは一時間も経っていなかった。

普通に集中力が切れたのもあるんだけど。