二人の幼なじみに愛されてます

「愛乃、テストやばそうなの」



この声は律くん。いつの間に私の教室に。



「やっぱり、一緒に勉強する? 」

「いいよ。大丈夫」



律くんと一緒に勉強してもまた脱線して、勉強できないかもしれないし。

それに一番引っかかるのは昨日、理央に言われたことだった。律くんと二人きりになったら、キスされるかもしれないし。別に理央に言われたことを守るつもりじゃないけど、今は勉強に集中したいから。



「そう。何かあったら呼んでくれたらいつでも行くからね」



私が律くんの誘いを断るなんて珍しいから、律くんは不思議そうな顔をしていた。

呼んでくれたらって、呼んでないけど今教室まで来てるんだけど。これはいつも通りか。

律くんだったら、勉強中も呼ばなくても私の部屋にきそうだなぁ。

なんて考えていたら、放課後本当にうちに来るから律くんは油断ならない。



「よーしの」

「え、律くん」