二人の幼なじみに愛されてます

「どこ出るかわからないし、ひどい点採りそうだよ……」

「私、去年のテストで出たとこ聞いたから愛乃ちゃんにも教えようか」

「ほんとに」



テスト勉強に集中できないから、テストの山が張れるのはとてもありがたい。

穂香ちゃんは頷いて、テストに出そうな問題を教えてくれた。



「去年のテストなんて誰から聞いたの? 」



普通に考えて、先輩だろうけど穂香ちゃんにテスト問題を教えてもらえるような仲のいい先輩なんていたのかな。

部活の先輩だったら、私も聞いてそうだけど。



「えっと、部活の先輩だよ」



穂香ちゃんは少し言い淀んだ。

これは部活の先輩じゃなさそうかな。

でも、私の知らない穂香ちゃんの知り合いもいるもんね。穂香ちゃんが話したくなさそうだし、深くは聞かないでおこう。



「そっか。ありがとう、穂香ちゃん」



テストで惨敗する未来を避けられそうで、穂香ちゃんに抱きついた。