「だって、そうでしょ。僕と一緒にいたら、仕事が来るよ、って、そんなことで好きな女の子を釣りたくないじゃない。夏美ちゃんも、僕のことがお札に見えるような、そんな関係、嫌でしょう?」
「は、はい…」
「僕、こんな感じだから、誤解されるけど。結構ビジネスには厳しいんだ。僕は、今まで培ってきたセンスを総動員して、夏美ちゃんの作品を見た。それで、これはいける、濱見崎先生の絵本にはまるなって、贔屓目ナシで思えた。もし少しでも濱見崎先生のイメージと合いそうになかったら、今回、僕は立ち会う気はなかった。リリスに持ち込みするのも社会勉強のつもりでって位の気持で言ったと思う。でも、違った。舞ちゃんの絵を見させてもらって、僕の彼女はすごいことになるかも、って胸が踊ったよ」
確かに、舞の連作を見ていた時の隆の目つきは真剣そのものだった。すごい集中力を横にいて感じていた。
「本当に私で、いいんでしょうか…」
濱見崎がビッグネームすぎて、無名の自分とはあまりにもレベルが違うと思ってしまう。
「濱見崎先生自身も、夏美ちゃんに、って決めたことなんだから。自分の自信のなさで迷っている暇はないよ」
大丈夫だよ、という言葉が帰ってくるのを期待していたので、隆の言葉は少し鋭く感じた。でも、これが仕事ということなんだ、と夏美は思いなおした。
「そうですね、濱見崎先生からたくさん宿題も、もらったし…やります。120%自分の実力が出せるよう、頑張ってみます」
「そうこなくちゃ。夏美ちゃんだったらできるよ」
ありがとうございます、と夏美は隆の目を見つめて言った。ちゃんと励ましてくれる彼氏がいる。そのありがたさが身に沁みてくる。
「そうだ、隆さんのしている仕事について知りたいです。副社長ってどんなことをするんですか?」
「は、はい…」
「僕、こんな感じだから、誤解されるけど。結構ビジネスには厳しいんだ。僕は、今まで培ってきたセンスを総動員して、夏美ちゃんの作品を見た。それで、これはいける、濱見崎先生の絵本にはまるなって、贔屓目ナシで思えた。もし少しでも濱見崎先生のイメージと合いそうになかったら、今回、僕は立ち会う気はなかった。リリスに持ち込みするのも社会勉強のつもりでって位の気持で言ったと思う。でも、違った。舞ちゃんの絵を見させてもらって、僕の彼女はすごいことになるかも、って胸が踊ったよ」
確かに、舞の連作を見ていた時の隆の目つきは真剣そのものだった。すごい集中力を横にいて感じていた。
「本当に私で、いいんでしょうか…」
濱見崎がビッグネームすぎて、無名の自分とはあまりにもレベルが違うと思ってしまう。
「濱見崎先生自身も、夏美ちゃんに、って決めたことなんだから。自分の自信のなさで迷っている暇はないよ」
大丈夫だよ、という言葉が帰ってくるのを期待していたので、隆の言葉は少し鋭く感じた。でも、これが仕事ということなんだ、と夏美は思いなおした。
「そうですね、濱見崎先生からたくさん宿題も、もらったし…やります。120%自分の実力が出せるよう、頑張ってみます」
「そうこなくちゃ。夏美ちゃんだったらできるよ」
ありがとうございます、と夏美は隆の目を見つめて言った。ちゃんと励ましてくれる彼氏がいる。そのありがたさが身に沁みてくる。
「そうだ、隆さんのしている仕事について知りたいです。副社長ってどんなことをするんですか?」



