悠くんに教えてもらった場所は、街を一望することができた。
木製の柵は私より少し低い程度の高さがあり、景観に合わせた朱塗りが施されている。
そこから今か今かと待ち構えていると、少し明るかった空は藍色に変わり、花火が打ち上がり始めた。
夜空に打ち上がる花火は、色とりどりで目を惹き付けて離さない。
綺麗……何より悠くんと一緒に見ているからより美しく見えるんだと思う。
スマートフォンで撮影する余裕は私にはなかった。
忘れることないように目にしっかりと焼き付けることに必死だったから。
ずっとこの時間が続けばいいと願うけれど、時間は無情にも進んでいく。
最後の一発は、一際大きなものが打ち上がるという。
タイムリミットはもう目の前。
それが空に上がっていき、これまでで一番大きな大輪の花が満開になると同時に私は────
「好きです……」
ずっと胸に秘めていた思いを、そっと呟いた。
木製の柵は私より少し低い程度の高さがあり、景観に合わせた朱塗りが施されている。
そこから今か今かと待ち構えていると、少し明るかった空は藍色に変わり、花火が打ち上がり始めた。
夜空に打ち上がる花火は、色とりどりで目を惹き付けて離さない。
綺麗……何より悠くんと一緒に見ているからより美しく見えるんだと思う。
スマートフォンで撮影する余裕は私にはなかった。
忘れることないように目にしっかりと焼き付けることに必死だったから。
ずっとこの時間が続けばいいと願うけれど、時間は無情にも進んでいく。
最後の一発は、一際大きなものが打ち上がるという。
タイムリミットはもう目の前。
それが空に上がっていき、これまでで一番大きな大輪の花が満開になると同時に私は────
「好きです……」
ずっと胸に秘めていた思いを、そっと呟いた。


