再会してからは、初恋の人の溺愛が止まりません

彼氏と行けたこと以上に、悠くんと行けたことの方が何百倍も嬉しいのが本音だったりする。

ありがとう、と続けようとした私だったけど、その口から声が出ることはなかった。


「良かった────響の夢を叶えてあげた男が過去にいなくて」


そっと内緒話をするように耳打ちしたから。


悠くんの声に、びくりと肩が揺れると同時に、どきんと鼓動が高鳴った。

悠くん、その声は反則です……! 腰が抜けそうになったよっ。

私は無言で訴えかけるように悠くんを見つめる。

容姿が整っている上に、声もいいとか……鬼が両手で金棒を持っているようなものだ。

つまりは、ずるいって意味です。



動揺が少し落ち着いた頃、私はさっき言った言葉を反芻させていた。


“響の夢を叶えてあげた男が過去にいなくて”


私ほどじゃないけど、悠くんも少しは独占欲を持ち合わせているのかな……。

私ばっかりだと思い込んでいたから、そうだといいな……。

そんな希望を密かに抱きながら、私は上機嫌になって悠くんとお喋りを再開した。