【クリスマス短編①】クリスマスツリーに奇跡を乗せて



「なんて書いたんですか?」

「ヒミツ」

「えぇ。教えてくださいよ」

「ダメ。ヒミツ」
 
 だけどこういうやりとりも好き。
 ちょっとでも、幸せだと思えるから。

「短冊、ここに飾り付けよっか」

「はい」

 お互いの願いを書いた短冊を、クリスマスツリーのちょっと高めの部分にくくりつける。

「出来た」

「俺もです」

 周りにもたくさんカップルがいるけど、みんな自分たちのことに気を取られているから、周りなんて気にしていない様子だ。

「ここからの眺め、いいね」

 ちょっと高台付近まで行くと、よりイルミネーションがキレイに見える。

「あの、朱里さん」

「ん?」
  
 冬馬の方に振り向くと、冬馬は真剣そうな顔をしていた。

「朱里さんに伝えたいことがあります」

「……伝えたいこと?」
  
 え、伝えたいことって何だろう……?
 なんか分からないけど、ドキドキする。

 そして冬馬は、わたしの目の前にそっと歩みよる。