【クリスマス短編①】クリスマスツリーに奇跡を乗せて


「ん、美味しい」

「温まります」

「ね、温まる」

 手袋をしていないせいか、手がかじかんで冷たくなるけど、温かい飲み物がその手を温めてくれる。

「本当にキレイだね、イルミネーション」

「キレイですね。ここからの景色は絶景ですね」

 イルミネーション通りをゆっくり少しずつ抜けていくと、大きなクリスマスツリーが姿を現した。

「うわっ、すごい……!」

 立派なクリスマスツリーだ……。キレイだから、ずっと見ていられる。

「大きいですね」

「ね、めちゃキレイ」

 やっぱりいくつになっても、イルミネーションってテンションが上がる。

「朱里さん、このクリスマスツリー、願いを書けるみたいですよ」

「そうなの?」

「せっかくだから書きましょうよ、願い」

「……うん」

 わたしの願いはただひとつだけしかない。

 それは【冬馬が幸せでいられること】