「……嬉しい」 やっと素直に、今の気持ちを口にすることができた。 独り言のように呟いていた私の髪に触れた隆好は、そっと指で髪を耳にかけながら。 私の耳元に唇を近づけて、優しい声で囁いた。 「もう誰にも触れさせない」 左手の薬指に落とされたのは、未来の幸せを約束する証。 隆好の腕の中で守られている私は、心が満たされ幸せな気持ちでいっぱいになり。 ___この幸せがずっと続きますように、と願いながら瞳を閉じた。 【完】