レオナードなら間違いなく「面白そうだな!」と言って買って行くであろうおもちゃ屋に、ヴィンセントが何時間も居座りそうな本屋を通り過ぎ、小さな檻の中で暴れるドラゴンに驚き、おいしそうなスイーツや綺麗なメイク道具に目を奪われながら、イヅナははぐれないように歩く。
「魔法使いだけじゃなく、色んな人が楽しめたらいいのに……」
潜入調査でなければ、イヅナはスイーツとメイク道具を迷うことなく買っていた。あちらを見ても、こちらを見ても、触れたくなるような誘惑の塊ばかりである。
「こら。あたしたちの目的はそれじゃないだろ。魔法を自分から解くような真似はするんじゃないぞ」
ツヤに足の先を軽く踏まれ、睨み付けられる。イヅナがシュンと肩を落とすと、ピーターが「俺たちでも色々買っちゃうんだ。誘惑されるのは仕方ないことだよ」と微笑む。それにチェルシーとアレンが同意するように頷いた。
「綺麗になれるメイク道具なんて、絶対にほしくなっちゃうわ!」
「どこを見てもほしくなるものばっかりで、サバトってほしくなる魔法でもかけられてるんですか?」
二人の強い勢いにツヤは「お前ら……」と呆れたものの、ウィリアムが「そうだよね、特別な夜だもん」と優しく微笑む。そしてその両目は、真剣な表情で辺りを見るルーシーに向けられる。
「魔法使いだけじゃなく、色んな人が楽しめたらいいのに……」
潜入調査でなければ、イヅナはスイーツとメイク道具を迷うことなく買っていた。あちらを見ても、こちらを見ても、触れたくなるような誘惑の塊ばかりである。
「こら。あたしたちの目的はそれじゃないだろ。魔法を自分から解くような真似はするんじゃないぞ」
ツヤに足の先を軽く踏まれ、睨み付けられる。イヅナがシュンと肩を落とすと、ピーターが「俺たちでも色々買っちゃうんだ。誘惑されるのは仕方ないことだよ」と微笑む。それにチェルシーとアレンが同意するように頷いた。
「綺麗になれるメイク道具なんて、絶対にほしくなっちゃうわ!」
「どこを見てもほしくなるものばっかりで、サバトってほしくなる魔法でもかけられてるんですか?」
二人の強い勢いにツヤは「お前ら……」と呆れたものの、ウィリアムが「そうだよね、特別な夜だもん」と優しく微笑む。そしてその両目は、真剣な表情で辺りを見るルーシーに向けられる。

