死にきれなかった事実に絶望しながら、ゆっくりと息を吐く。ピンクのドレスは草と土で汚れていた。
途端に体がズキッと傷む。
「………………生きてどうなるの」
死ぬのが無理なら、いっそのこと頭でも強く打ってそのまま気絶したいたかった。
お金もない。さっきまで持ってたはずのスマホもない。なにもない。何も自分じゃできない。
もういいや……………
考えることも億劫になり横になっていると、崖の上から『おい、姫宮アアア、出てこい、ゴッ゙ルヴァ』と、怒鳴り声が聞こえた。
もうじきここにもアイツらがくるかもしれない。
何も考えたくなくてそのまま横になり目を瞑っていると、私に近づく足音が微かに聞こえてきた。
「おい、アンタ何してんだよ」
耳に響く男の人の声にも動じず、目を閉じたままの私は、
「……………………分かりません」
一言、そう答えた。
今何をしているのかなんて分からない。逆に私が何をしたらいいのか教えてほしいくらいだ。
アイツ等の仲間ならもうこれで終わりだ。
……もう、疲れた。もう、好きにしてくれていい。



