お母さんとそんな他愛ない話をしながら朝食を食べる。
お母さんが作るパンケーキは、甘くてフワフワで、私の大好物だ。

食事と身支度を終え、もう学校に行ける状態になった。
時刻は8時。
8時半に学校に着けばいいので、ここから15分なら充分間に合うだろう。
「一人で大丈夫?」
「もしもの時は薬飲むから。」
「分かった。一応先生に校門で待っててもらうよう連絡しておくね。」
「ありがとう」
家を出ると、なんだか急にドキドキしてきた。
クラスの人達に病気のことは言わない。
そして、友達もつくらない。
これは、病気だと宣告された日から決めていたこと。
私には、死ぬとわかってて友達を作る勇気はない。
私は、臆病な人間だから。

もう、いつ死んでもいいと思っているから。