「・・・え・・・?」

思わず私は動きをとめて、全神経をある場所に集中させる。

「どうした?」
紫苑が私の異変に気付き、手にしていたハンバーガーを机に乱暴に置くのが視界に入る。
それでも私は集中する。

「痛いか?」
紫苑が私の視線の先がお腹だとわかり、すぐに布団をめくりモニターにうつるバイタルを確認する。
今にもナースコールを押しそうなほど慌てている紫苑に、「これって」と声をかける。
「どうした?どこ?なんだ?」
慌てている紫苑の手を取り、私は自分のお腹にあてた。

紫苑はすぐお腹の赤ちゃんに何かあったのだと察して、ピンポイントで赤ちゃんがいる場所であろう部分に手をあてた。