記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される

デートの前夜、私たちは初めて一緒にお風呂に入った。
恥ずかしくて、どうしたらいいかわからなくなった私に笑う彼。

彼が少し浴室の明かりを暗くしてくれて、代わりに転ばないようにと手を取り、気遣ってくれた。

浴槽の中、後ろから私を抱きしめるようにしている紫苑。
私のお腹に触れながら、愛おしそうに話しかける。

恥ずかしさに明かりを暗くしている浴室では彼の表情はよく見えなかったけれど、今はわかる。

彼がどんな顔をしているか。

優しくて穏やかな微笑みを浮かべている彼の表情が。

私は彼の手に、自分の手を重ねて、彼に身をゆだねるように寄りかかった。