「はーい…」





重たい扉を開ければ









「シオリ。」








懐かしい声で私の名前を呼ぶ、






「ヒ、ロ……?」






あの頃とはだいぶと言っていいほど、


大人になった彼がいるのだから。






見間違い?それとも幻覚?






……………ううん。




触れられるのだから、






「遅いよっ…」






幻覚じゃない。