(ダメだ…渡せないっ…!!!むりむりむりむりーー!!!)
綺麗に膨らんだカップケーキは私の手によってペシャンコに。そう気がついたのは校庭に出てからで。
(……今年も渡せなかった)
去年と同様、ペシャンコになったカップケーキを傍において膝を抱えた。
私はいつになったら浅川くんにバレンタインチョコを渡せるんだろう。
いつ、想いを伝えられるんだろう。
あの日助けてくれてありがとうって、いつになったら言えるんだろう──。
バレンタインチョコを渡せるチャンスはあと1回。
来年こそは、浅川くんの手に、カップケーキを渡せるといいなぁ…。



