「ん……」





目を覚ましたらしい蒼空さんはゆっくりと目を開ける。




そんな彼は少しして





「………は?」





今のこの状況に意味がわからないとでも言いそうな顔をした。





だって、





「……何してんの」





横たわる彼に跨って





「ちょっと黙ってて…」





彼の首元のボタンを外している最中なのだから。





相手は病人なのにこんな事をしていいのかなんて、全く良くない。



蒼空さんはまだ熱がある。



指先に触れる彼の地肌は熱を持っていて、少し汗ばんでいるのも体調が優れないからで。





「っ、」





私が何をしようとしているのか、蒼空さんはきっと気づいているはずなのに止めようとはしなかった。





鎖骨辺りに小さく噛み付けば、赤い痕が残る。




付けたところで満足はしないだろうけど、

なんだか付けたくなって仕方がなかった。